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サカタインクス(株)代表取締役社長執行役員 上野吉昭氏が製品開発におけるデータサイエンスの活用について学生に講義しました

 2022年7月15日(金)、本学のデータサイエンス学部「回帰分析」(担当 和泉志津恵教授)の講義において、サカタインクス株式会社 代表取締役社長執行役員の上野吉昭氏がゲスト講師として登壇しました。当日は、履修生 114名(データサイエンス学部生109名、経済学部生5名)に向けて、企業の現場におけるデータサイエンスの活用について対面にて講義いただきました。2021年度のゲスト講義に続き、2回目のご登壇となります。

 サカタインクス株式会社は、明治29 年創業の老舗企業であり、業界内でもいち早く海外展開をし、インキ売上高 世界第3 位の総合インキメーカーです。また近年は環境に配慮した製品展開にも力を入れ、環境配慮型インキの売上は販売実績の約95% を占めています。滋賀大学と産学連携の取り組みを通じて、ビッグデータ・オープンデータの分析に関わるノウハウの蓄積や人材育成を促進し、ビジネス分野における新たな価値創造およびデータサイエンス分野の向上を目的として、2020年3月に連携・協力に関する協定を締結しています。また、和泉志津恵教授はサカタインクス株式会社の社外取締役に2020年3月に就任しています。

 データサイエンス学部は、データサイエンス教育の推進にあたり、データ分析の経験に基づく実践的なアドバイスを学生に行い、社会の要請に応えうるデータサイエンティスト育成に資するために、インダストリアルアドバイザーの委嘱を行っています。今回の講義もその一環として、インダストリアルアドバイザーに2021年度より就任いただいている上野社長より、製品開発、製造現場におけるデータサイエンスの活用についてお話をいただきました。質疑応答では、工程能力指数Cpk値や測定精度の指標であるゲージR&Rの計算方法など数多くの質問があがりました。講義の最後には、未来のデータサイエンティストに向けたメッセージが上野社長よりおくられました。

 企業のトップ経営者から直接、実際の現場の話を伺うことは、データサイエンスを学ぶ学生のモチベーションの向上につながることが期待されます。また、このような協力体制は、大学と企業の社会連携の一つのロールモデルとなるものです。滋賀大学では、企業の実課題に挑戦する実践的なデータサイエンス教育、企業との共同研究への参画、提案、データ活用の高度化によりデータサイエンスの社会実装に貢献していきます。

<参考サイト>  

・サカタインクス(株)とデータサイエンス分野での連携・協力に関する協定を締結

 https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/12278766/www.shiga-u.ac.jp/2020/03/02/72788

・データサイエンス学部インダストリアルアドバイザー

 https://www.ds.shiga-u.ac.jp/faculty/

・サカタインクス株式会社 会社概要

 https://www.inx.co.jp/company/outline.html

・2021年度ゲスト講義報告

    センター報「Data Science View」 Vol.6, P.43(2022年5月発行)

 https://www.ds.shiga-u.ac.jp/dscenter/about/#report