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米国・セントジュード子供研究病院と国際共同研究を開始

 このたび、本学は米国・セントジュード子供研究病院(St. Jude Children’s Research Hospital,Memphis,TN,USA)からの依頼を受け、国際共同研究契約を締結しました。この契約に基づき、本学データサイエンス学部の和泉志津恵教授(専門 医療統計学)が、小児がん生存者研究(Childhood Cancer Survivor Study,CCSS)に正式なメンバーとして参画いたします。

 米国・ワシントン大学生物統計学研究科(Department of Biostatistics, University of Washington)に和泉志津恵教授が1992年から1994年に留学した際、当時の研究科長、Prof. Norman E. BreslowがCCSSの立ち上げに深くかかわりました。また、2022年11月に本学を訪問された安井教授は1995年からCCSSに参画しています。

 小児がん患者の5年生存率は、1960代以前は20−30%であってものが、治療法の目覚しい進歩によって、現在では85%を超えるまでになりました。しかし、激しいがん治療を成人前に受けるため、小児がん生存者は様々な健康上のリスクを、5年生存後も負う可能性があります。CCSSは、小児がんに21歳までに診断され5年以上生存した患者約3.8万人を対象にし、1994年からこれまでにない大規模な追跡調査を続けています。セントジュード子供研究病院が運営母体となり、米国・国立がん研究所(National Cancer Institute, Rockville, MD, USA)からの多額の研究費助成により北米の31施設が協力し、小児がん診断から5年以降の生存者の健康状態の研究・改善を目的としています。この研究分野で世界をリードする研究ベースであるCCSSは、世界各地の研究者に活用され,多数の研究論文や付属研究を生み出している研究です。

 データサイエンス学部ならびにデータサイエンス・AIイノベーション研究推進センターは、今後も国際的な教育・研究活動を推進してまいります。

<参考サイト>

・米国・セントジュード子供研究病院及びカナダ・アルバータ大学の安井裕教授が本学を訪問
    https://www.ds.shiga-u.ac.jp/news-faculty/p8009/