学部

総務省統計研究研修所との共催による「令和3年度教育関係者向けセミナー」を開講

 2021年8月18日、5回目となる「教育関係者向けセミナー」を総務省統計研究研修所との共催で開講しました。

 本セミナーは対象者を小・中学校、高校や教育委員会などの教育関係者として、データサイエンスに関するリテラシーの向上や、データサイエンスを用いた授業デザインをテーマに講義や演習を行い、受講者に統計指導のスキルを磨いてもらうことを目的に、2017年から毎年夏に開講しています。

 データサイエンス学部副学部長 椎名教授の挨拶で始まったセミナーは、午前の部はデータサイエンス学部の奥村准教授が登壇しました。演題を「データサイエンスの現状について」、「データサイエンス教育の基礎」とした講義では、統計学と情報学から導出される価値創造というデータサイエンスの定義から、近年政策決定で重要視されるエビデンスの考え方の由来など、これまでの経緯や、国がようやく力を入れ始めた統計教員の養成事業(参考:https://www.shiga-u.ac.jp/2021/06/29/93558/)について、また、よく言われるジンクス(或るスポーツ紙の表紙を飾ったスポーツ選手は、翌シーズン活躍できない)への統計学的アプローチの仕方などについての説明がありました。

 午後の部では講師が替わり、愛知教育大学の青山和裕准教授が「Society5.0時代を視野に入れた統計教育の指導について」と題し講義を行いました。この講義では、アマゾンが成功した理由や、コンビニくじの対象者を各社横並びで700円以上として展開する理由、またある大学附属学校の数学の授業内で行われた雨男の検証例など、身近で分かり易い事案と共に統計学に基づく解説があり、最後に青山准教授からデータセットが提供され、Webブラウザでできるデータ分析の演習を行いました。

 なお本年は、新型コロナウイルスの感染防止対策のため完全オンラインで実施し、西日本の小中学校、高校教員を中心に19名が参加されました。

午後の部の講師、青山准教授