お知らせ
データサイエンス/経済学領域の研究者が参加する共同研究グループがお金の流れのネットワーク構造を世界で初めて解明
本学のデータサイエンス/経済学領域で活躍する研究者が参加する共同研究グループ※が、最新のビッグデータ・ネットワーク科学を用いて、地方銀行の企業口座間のお金の流れの構造を解明することに成功しました。
今回、共同研究グループは、株式会社滋賀銀行(本社:滋賀県大津市浜町1番38号、取締役頭取:高橋 祥二郎氏)より提供された約3万の企業口座間の241万回、総額2.15兆円に上る膨大な銀行内入出金データを、最新のビッグデータ・ネットワーク科学を用いて解析しました。
その結果、企業間のお金の流れと取引のネットワークが「くるみ構造」であること、取引が集中する地域特性などが明らかになりました。
このような厳重に保護されたビッグデータを詳細に分析した研究は世界初となります。
本研究成果は、地域経済のダイナミクスを明らかにしたことで、景気変動や経済危機の発生・伝搬の構造といったマクロ経済現象の理解につながり、経済の安定化に向けた政策提言に貢献することが期待できます。
本研究は、科学雑誌『European Physical Journal (EPJ) Data Science』オンライン版に掲載されました。(掲載ページはこちら)
研究に関する詳細はこちら(理化学研究所HP)
共同研究グループ※
理化学研究所 数理創造プログラム
客員主管研究員 青山 秀明(あおやま ひであき)
(経済産業研究所ファカルティフェロー)
滋賀大学 データサイエンス教育研究センター
助教 山口 崇幸(やまぐち たかゆき)
滋賀大学大学院
データサイエンス研究科
准教授 田中 琢真(たなか たくま)
経済学研究科
准教授 菊池 健太郎(きくち けんたろう)
兵庫県立大学大学院 情報科学研究科
教授 藤原 義久(ふじわら よしひさ)
准教授 井上 寛康(いのうえ ひろやす)